【2018F1アメリカGP】39歳キミ・ライコネン フェラーリ復帰後初優勝!
今日は先週末行われた、F1アメリカGPの話題。
私が大好きなドライバーのひとり、キミ・ライコネンの久々の復活勝利について語る。
F1現役最年長
画像情報:WIKIMEDIA COMMONS
キミ・ライコネンは1979年10月17日生まれ、フィンランド出身のドライバー。
F1デビューは2001年のオーストラリアGP、当時弱冠21歳。
以来、2年間のF1参戦休止期間(WRCに挑戦)を挟み、2018年現在まで16シーズンを戦ってきた。
出走回数291回(2018年米国GP時点)を誇る、F1現役最年長レーサーだ。
実はここ数年、私はF1観戦から遠のいており、その間に多くのなじみのあるレーサーが引退してしまった。
今のF1でなじみのあるレーサーと言えば、2000年代から参戦を続けているベッテル、ハミルトン、アロンソ、グロージャン、そしてライコネンくらい。
そのうちアロンソは今季限りで引退を表明。
ライコネンも来年はフェラーリを放出され、下位チームのザウバー入りが決まっている。
年齢的にも、トップチームで活躍出来るのは今季の残り数戦限り、という事になるだろう。
2007年のチャンピオン
画像情報:Pixabay
ライコネンのキャリアのハイライトは2007年。
ライバルチーム・マクラーレンの2台、ルイス・ハミルトン、フェルナンド・アロンソと、最終戦までもつれる激戦を繰り広げ、わずか1ポイント差で逆転チャンピオンに輝いた。
この頃私は、毎戦F1をTV観戦しており、特に最終戦のライコネンの走りからは、あきらめない事の大切さを学ばされた、F1史に残るレースであった。
長期にわたる低迷
画像情報:Pixabay
その後一旦F1からWRCに戦いの場を移すが、2012年にF1復帰。
2014年にはチャンピオン獲得時のチーム、フェラーリへ戻る。
しかし、そこからチームメイトのアロンソやベッテルと比べ、戦績の振るわないシーズンが続く。
やはり2年間のブランク、また30代後半に差し掛かり年齢的な限界が響いたのだろうか?
私は今回の報道まで知らなかったのだが、フェラーリというトップチームに在籍していながら、なんと4シーズンも!(ルノー1年を含めると、5シーズン)勝利から遠ざかっていたのだ…
余りの不振に引退説、またフェラーリ解雇の噂が出る。
実際9月に入り、とうとうフェラーリは来期のドライバーとしてライコネンに代えてシャルル・ルクレールとの契約を発表。
ライコネンはチームを放出される事になった。
今年に入って私はちょこちょこF1を見るようになったのだが、ライコネンのレース運びを見ていると、早さが衰えているというより、大体いつも不運に見舞われている。
予選一発の速さでも、8歳若いベッテルに負けていない。
イタリアGPでのポール獲得、オーストリアGPではベッテルの猛追を抑えての2位表彰台に加えファステストラップも記録。
ところが、優勝からはずっと見放されていた。
肝心なところでアクシデントに巻き込まれたり、マシントラブルや作戦が外れたりするのだ。
10月7日の日本GPでも、せっかくベッテルより前のポジションでスタートしたのに、序盤にフェルスタッペンにぶつけられ、表彰台を逃してしまった…
2014年のフェラーリ移籍後からその日本GPまで、96戦連続未勝利。
これは歴代フェラーリドライバーにおいてワースト記録らしい。
アメリカGPでの完璧な優勝
そのライコネンがとうとう、第18戦アメリカGPでやってくれた!
予選でベッテルより前の、2番グリッドを獲得。
そして決勝ではスタートでポールのハミルトンに並び、1コーナーであざやかに抜き去る!
その後猛追するハミルトンを振り切り、見事なレース運びでポール・トゥ・ウィンを飾った。
この勝利はフェラーリに復帰後初、2013年のオーストラリアGP以来、実に5年ぶり、113戦ぶりの優勝だった。
ライコネンと並ぶF1界の鉄人たち
優勝したライコネンは39歳、まさに鉄人と呼べるだろう。
この年齢のドライバーが優勝したのは、1992年のナイジェル・マンセル以来26年ぶりのことらしい。
他に彼のように、39歳超まで現役を続けた、近年のF1ドライバーを調べると、以下のような選手達がいた。
- ナイジェル・マンセル(出走187回、41歳で引退)
- ミハエル・シューマッハ(出走306回、43歳で引退)
- リカルド・パトレーゼ(出走256回、39歳で引退)
- ルーベンス・バリチェロ(出走322回、39歳で引退)
- ルネ・アルヌー(出走149回、41歳で引退)
やはり43歳まで走り続けたシューマッハの記録が飛びぬけているが、ライコネンは40歳を迎える来期も現役続行を表明し、既にザウバーと契約を交わしている。
ライコネンにはシューマッハを超えるまで現役を続けて欲しいものだ。
優勝後のライコネンのコメント
画像情報:YouTubeより
「大勢の人たちが大げさに受け止めるだろうけど、僕にとっては一大事というほどのことではない。優勝のチャンスが来るときは来る。もし来なくても、僕の人生がそれによって大きく変わるわけではない。
僕らには勝つ力があるということ、僕らは優勝、そしてタイトル獲得を目指すためにここにいるのだということを、すべての人たちに証明することができてうれしい。
まだドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権、どちらも確定していない。僕らが獲得する可能性が残っているというのはいいことだ。次のメキシコでもできる限りのことをして、いい結果を達成したい。」
-引用元:https://news.biglobe.ne.jp/sports/1023/ats_181023_4670560315.html
5年ぶりの優勝にも、控え目なコメントを残したクールなライコネン。
2018シーズンも残すところあと3戦。
鉄人ライコネンのさらなる活躍を見たい!